競泳水着のサイズ選び、っとその前に 「小さすぎるサイズ」を買ってしまったら
2016-08-30(火)
さて、前回の予告どおり今回から競泳水着の適正サイズ選びに関するお話に入っていくのですが、
初回の今回は、少し異例な方向からの前置きとして
「小さすぎるサイズ」を買ってしまったらどうすればいいか、という
予備的・次善策的なアイディア・メモを含めて
初歩の考え方から入っていきましょう。
というのも、競泳水着初心者さんは往々にして
・「小さすぎる」のを恐れるあまり大きすぎるサイズを買ってしまう
・実際には小さすぎはしないのに「小さすぎる」と感じてしまう
という失敗をしてしまうからなのです。
競泳水着というウェアには、一般的なアパレル製品とはまったく異なる
独特・特有のサイジング認識が必要です。
「TシャツはMサイズ、だけど競泳水着はSSサイズ」
なんて人がいるのがあたりまえ、なのが競泳水着のサイジングです。
先程から「小さすぎる」「小さすぎるサイズ」とカッコ書きしているのは
本当に小さすぎることは実はそんなにない、という意味をこめてです。
で、たとえば
「TシャツはMサイズ」の人がMサイズの競泳水着を買ってしまって
それが大きすぎた場合、
その競泳水着は完全に宝の持ち腐れになってしまいます。
反対に、この人がSサイズの競泳水着を買って
それが「ちょっとキツいかな」程度であった場合は
まだ打つ手があるのです。
過去エントリで様々な形で語ってきてますが、競泳水着には寿命があり
それは主にポリウレタンの加水分解による劣化に因るものです。
また、「よく伸び、そしてよく縮む」という性質・機能のポリウレタン糸が
着られるたびに、伸ばされ縮み伸ばされ縮み...する内に
縮む(フィットする)力が弱くなってクタっと伸びっ放しになってしまう、
って面もあります。
これを反面から見れば
・着ていく内にゆるく(この場合はキツくなく)なる
・濡らして乾かして、を繰り返す内にゆるく/キツくなくなる
ということが言えますね?
小さい水着がゆるくなるまで高頻度でプールに通う、というのは馬鹿げてますから
下の「濡らして乾かして、を繰り返す」が得策となります。
何かの実験 — たとえば水着メーカーの耐久実験なんかならともかく、
自分が着る競泳水着を洗面器やバケツに浸けっぱなしにしておく、というのは
衛生的にもおすすめできません。
たとえそれをやるとしても、最初の何回かだけ —
浸けは1晩(あるいは1昼)だけ、朝また水洗い、タオル・ドライして陰干し、
もしくはタオルの上に平干し
— だけにして
数回めからは洗い&干しだけを繰り返す、という辺りが妥当なメソッドでしょう。
さて、一見「何もそこまでして!」って感じに思えるかもしれない
この「劣化促進メソッド」、ちゃんと深い意義があるのです。
「Sサイズを買ったら小さい!すぐにでもMサイズを買おう!」とやっちゃうと
実は大きすぎなMサイズを買ってもっと後悔してしまう
とか
実は大きすぎなMサイズを自分の適正サイズとかんちがいしてしまう
みたいな弊害があるから、なのです。
私は監視員時代、よく社会人やミセスのお客さんに
着てる競泳水着のモデル名やサイズについて世間話的に相談されてたのですが、
学生時代に部活やスクールで水泳を経験してきたわけではない方々は
最初の内はロー・レッグでフィットがゆるくサイズの大きい水着を着てても
段々とサイズをダウン、カットを高く、フィットを強く、という方向に
買い替えていく、ってことがほとんどでした。
大まかに言って
競泳水着初心者さんはたいてい1サイズも2サイズも大きい水着を選んでいます。
大きい競泳水着を小さくすることはできませんが
小さい競泳水着はある程度は大きくできます。
そして「小さい」「小さくてキツい」って印象も
買って1回めに着て泳ぐ際と5回め10回めでは必ず変わってくるものです。
けっして小さくないものを「小さすぎ」と誤認しての遠回りを避ける意味でも
初回はこういうエントリにしてみました。
エントリ12で詳しく解説しましたが、
ミズノだと、たとえば「型はミドル・レッグ、素材をゆるめからキツめへ」という
漸進的なフィット追求がシステマティックにやりやすいです。
左から右へ
テラカワ・アヤ・コレクションのマイティライン 83/17
ストリームアクセラ 81/19
マイティライン 79/21
とポリウレタンの比率が(2%ずつですが)高くなってます。
今回の「劣化促進メソッド」と併せて(もちろん併せてでなくても)
お試しお買い物戦略を立てるのにちょうどいいかもな、と思えます。


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カテゴリ:ミズノ
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