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2016-06-の記事一覧。

ポリエステルとポリウレタン、着やすさ・着づらさの観点から、スピードを一例に

2016-06-25(土)

前エントリの最後に予告しましたとおり、
今回はポリエステルとポリウレタンの混紡比率に関して
分かりやすくぶっちゃけた言い方をすれば
「ポリエステルとポリウレタン、どうなってれば着やすい/着づらいの?」
って面から、かなり深くてめんどくさいお話をできるだけ簡単に。
とはいえ、結局「選択肢」が最初から限られてることなので
「自分だったらコレを選ぶかな?」という視点で読んでいただくと
具体的で実効性あるセレクト眼が自然と無理なく育ちます。
今回はちょうどよく「渡りに船」的に
前回採りあげたスピードのエイムカットものの3タイプを例に。
原理的なところが分かるとその後は
全てのタイプの競泳水着に応用できる観点です。





「ファストスキンXT アクティブハイブリッド2」のこれは
「ニット素材トップモデル」
「360°FLEX x Fastskin XT-W」
「ポリエステル75%、ポリウレタン25% × ポリエステル80%、ポリウレタン20%」
と詳細説明にありますね。
捉え方としては
ポリエステル75/ポリウレタン25の360°フレックスという素材と
ポリエステル80/ポリウレタン20のファストスキンXT-Wという素材の
2素材構成(ハイブリッド)で作られた
布帛(織り生地)ではなくニット(編み生地)製品のトップ・モデル
ってことになります。
0.1秒や0.01秒単位で競う「選手」でない限りは
布帛使い(主にナイロン)ものは基本的に不要ですので
「一般スイマー」ならこれが水泳用のトップ・モデル、ってことです。

この2素材のうちでは
ポリウレタンが25%と多い360°フレックスのほうが
「よく伸びてよく縮む」と言っていいです。
そして競泳水着選びで重要なことには
「よく伸びる」=「その分着やすい」ではないって点があります。

たとえばタンクトップなりソックスなりの日常アパレル製品とはちがって
競泳水着では「よく伸びるので着やすい」ってわけにはいきません。
水の抵抗があるからですね。
「ちょこっと大きめで部分部分に体との隙間がある」なんて競泳水着を着ていると
そこに水の抵抗・負荷がかかって泳ぎの邪魔になる上に
単純に「見た目がすごくかっこ悪い」ってことにもなります。

(サイズ選び論になるので、それはまた別途ってことで話を戻して)
で、水泳を(たとえ趣味でも)5年10年20年やってるスイマーだと
「力に応じてよく伸びてくれるけど、その分強い力で縮もうとする」材質
=ポリウレタンの比率が大きい競泳水着を選ぶものなのです。
ちなみに今でも、ポリエステル70/ポリウレタン30くらいの製品はありますし、
以前の製品には65/35とか、もしかしたら60/40くらいまであった記憶があります。

そう考えると
この製品のように、2素材組み合わせ構成の製品では
あまり伸び縮みを要さない体幹部にはポリウレタン少なめ
伸び縮みを要する腕・脚周りやストラップ部にはポリウレタン多めの素材
を配分して使う
という、機能性のための製品作りコンセプトが呑みこめると思います。
どこのメーカーのどの製品でも、切り替えデザインではよく使ってある手法です。



そうすると、後はもう簡単ですね。
「競技水泳用」の要素を減らし「一般用」「着やすさ」の要素を増やしていくと



ファストスキンXT-W(ポリエステル80%、ポリウレタン20%)で一段落とし —




フレックスΣ(ポリエステル85%、ポリウレタン15%)でもう一段落とす —

競泳水着初心者さんにも「着やすい」「キツさが少ない」入門用となります。
(ホントの初心者さんには、たぶんこれでも「キツい」ですよ)



競泳水着は、実物を見て、さらには実際に着てみると分かりますが
クシュクシュっと小さく縮んでいるものを
爪を立てないよう気をつけてゆっくり焦らず伸ばし伸ばししながら
体を収めていくように着ていくものです。
ポリウレタン20%や25%や30%のものは
「初心者さん」には「キツくてキツくてとても入らない」ように
最初のうちは思えるかもしれませんが、
水に入って、快適に泳げて、しかも見た目もかっこいい、となると
段々と本格スイマー向け製品に目が向いていくものなのです。


カテゴリ:スピード

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